図書館における公共空間とコラーニング

図書館における公共空間とコラーニング ―コワーキングから学ぶ「人が集う場所」のつくり方―

日時:2013年10月30日15:30~17:00
場所:展示会場内
主催:図書館総合展運営委員会
発表者(以下敬称略):
 岡本洋幸(財団法人九州経済調査協会事業開発部 主任研究員/ビズコリ)
 河村奨(OpenSource Cafe/リブライズプロジェクト マスター)
 山内祐平(東京大学大学院情報学環学際情報学府 准教授)
司会:
 犬塚潤一郎(実践女子大学生活文化学科 教授)

フォーラムの内容

現在、図書館の共有スペースをいかに効率よく利用するかという命題に対し、公共図書館から大学図書館に至るまでさまざまな取り組みが行われており、成功例も少なくありません。このフォーラムでは、これらの取り組みの最終的な目標を「コラーニングスペースの確立」と捉えることで、個別に実践されている取り組みが環境さえ違えど、実は同質のものであり、どの図書館でもこの目標に向かって実施できることがあるという意識を共有したいと考えます。 本フォーラムでは「公共性」をキーワードに、市や県、大学といった組織から与えられる共有スペースを、いかに自立した個が集うことで生成される公共空間へとつくり上げるかについて具体的な事例を提示しつつ、コワーキング運動から「人の集う場」を創造するヒントを得ることで実践可能な方法論を協議・提案します。

20131030colearning

その他の記録

  • Ustream中継録画(後日公開)

対象者:

  • 公共図書館関係者
  • 機関・企業図書館関係者
  • 大学・短大・高専図書館関係者
  • 小・中・高学校図書館関係者
  • 博物館・美術館・公文書館関係者
  • その他の行政関係者
  • 出版・書店関係者

フォーラムの構成

  • 「はじめに」犬塚潤一郎(実践女子大学生活文化学科 教授)
  • 「ビジネスコミュニケーションのライブラリ」岡本洋幸(公共財団法人九州経済調査協会事業開発部 主任研究員/ビズコリ)
  • 「ラーニングコモンズ、学習を支援する図書館」山内祐平(東京大学大学院情報学環学際情報学府 准教授)
  • 「コワーキング、知の共有地」河村奨(OpenSource Cafe/リブライズプロジェクト マスター)
  • 討議・質疑応答

配布資料

  • 犬塚潤一郎「図書館における公共空間とコラーニング コワーキングから学ぶ「人が集う場所」のつくり方 Co-learning」
  • 山内祐平「ラーニングコモンズと学習支援」(情報の科学と技術 61巻12号(2011)p.478-482、特集:ラーニングコモンズと利用者サポート)
  • 岡本洋幸(発表スライド)

記録

当日の様子

「はじめに」犬塚潤一郎(実践女子大学生活文化学科教授)

「コラーニング(co-learning)」とは

  • インターネットで「コラーニング」と検索すると、色々な意味が出てくる。
    • よく目にする用法として、小学校低学年の授業において、教員から児童に一方的に教えるのではなく、児童が他の児童に教えられるようにすることが挙げられるが
    • 今回は前述の意味ではなく、「コワーキング(co-working)」という言葉から、コラーニングについて考える。
  • コワーキングとは、世界中で起こっているワーキングスタイルの1つ。
    • 個人として生きること。ネットがあればカフェなど、いつでもどこでも仕事ができること=本当に仕事の価値に
    • 「教えあい、学びあうスタイル」
    • 会社労働ではありえない、地域の連携もある
    • 自分の生きることの充実を図る、働き方そのものの見直しとなっている
  • コワーキング・コラーニングが新たな公共性につながっていくだろう
  • グローバル市場はTPPに代表されるような秩序の中にある
  • 一方、人は今後どうなるか分からない、無秩序な生活を送っている
  • そのような状況を支えてくれるのは、新たな公共の場ではないか
  • 現代では個人の能力が求められている
  • 問題を共有して取り組む結びつきが、新しい知を作っていく
  • 既に有る知をビジネスの場では現場で生きるように知を再生させることが重要
    • 出会いが新しい知を創造する
  • ネットに生活・産業・学術の知識が集積している現在、図書館の必要性が問われている
  • 情報を探索。理解し、統合するのを支援する役割を図書館が担っている。
  • オープンソース考え方を、実生活に取り入れた人たちが出てきている
    • 自分の作ったノウハウをみんなで共有する考え方

「ビジネスコミュニケーションのライブラリ」岡本洋幸(公共財団法人九州経済調査協会事業開発部主任研究員/BIZCOLI)

公共空間としての図書館、ビジネスを生みだす素地となる

  • 福岡市の大濠公園(おおほりこうえん)には人が溢れている。その影響かスターバックスが出店、ロイヤルホストのカフェが出店予定
    • 公共空間・人が集まる場所というのは、ビジネスを行う事業者としては非常に可能性のある場所
    • 福岡では屋台などが、実際に人が集まる公共空間をうまく活用している
  • その公共空間の中で最大の集客力を持っているものの1つが図書館
    • 図書館で自主的な財源を確保できる可能性を持っている

公共空間にいかに人が集うか ~福岡の有料会員制ライブラリー「BIZCOLI(ビズコリ)」の事例~

  • 福岡の有料会員制ライブラリー「BIZCOLI(ビズコリ)」
    • 主体は九州経済調査協会(シンクタンク)
    • 2012年4月オープン
  • 前身は「経済図書館」(1957年~2012年2月)
    • 利用者数1日あたり約5名(年間1200名程度)だった
    • 2012年4月、移転に際しバージョンアップを試みた
  • 利用者数:約100名/月(2011年、経済図書館)⇒約1000名/月(2013年、BIZCOLI)
    • 利用者数が10倍に増加した
  • 名前の由来は、<Business(=BIZ)+Communication(=CO)+Library(=LI)>を合わせた造語
    • ターゲットはビジネスパーソン。アウトプットを求めている
    • アウトプットをするためには、他者と話し、アイディアを共有しながら新しいものを生み出していくことが必要

利用客が10倍になった取り組み

サービスを変えた

  • 例えば営業時間。閉館時間を17時から22時までに変更。土曜日も開館するようにした
  • 経済図書館時代、官庁統計をすべて揃えていたのが強みだったが
    • WEBでも読めるようになってしまったため、図書館に来る理由がなくなってしまった
    • 蔵書だけでは勝負しにくい
    • ⇒人を繋げることにした
    • ノウハウや経験を共有するためには交流が必要になる点に着目
    • スタッフも司書だけでなく、サービス業の得意な人間も入れるようになり、好評を得た

コワーキング・コラーニングの元になるものはコミュニケーション

  • スタッフと会員、会員同士のコミュニケーションを促進していくことが重要
  • 人が集い続けるためにはコラボレーション、人材の誘致が必要
    • 勉強会など、地域で活動している人を呼び込む(勉強会の場を提供し、その人のネットワークごと図書館に誘致できる)

ハード面でのコミュニケーション促進策

ビジネスの利用シーンに分けたレイアウトを組みなおした

  • 「交流ラウンジ」
    • 音を出してもOK(打ち合わせ・携帯電話等)
    • バーカウンターを設置。交流会などでお酒が飲める
  • 「自習ゾーン」
    • 隣との仕切りを浅くして、隣の人とのコミュニケーションや雰囲気を感じることで、適度な緊張感が得られる
  • おもちゃやアート作品を置いている
    • 大学から借りてきて展示をしている
  • アロマテラピーの採用。女性には評判が良い。購入希望者も
  • 書棚の工夫
    • 「フェイスアウト」書籍・雑誌の表紙を向けて展示
    • 書籍に関連する写真・模型・会員作成のPOPなども
    • 統計など、人を遠ざけてしまうような古い書籍は引き出しの中へ
    • 映像を書棚の中で流し(地元の経済情報番組とのコラボ)、商品も置いている
      • ビジネスパーソンが欲しがっているのは書籍ではなく、情報

ソフト面でのコミュニケーション促進策

  • 会員企業とのコラボレーション
    • 2月にJALとコラボ、新型ビジネスクラスの座席の展示
    • 企業にとって、ビジネスパーソンに対し何かを打ち出せる場所がなかなか無い
      • 2,500人の会員に対してPR可能
    • 会員企業にPRしてもらうことによって関係強化を図っている
  • セミナーを開催している。昨年は66本(週に1回のペース、約2,000人の集客)
    • セミナー後に必ず交流会を行い、会員同士を結びつけている
  • スタッフが双方同意のもとに、同じ目的を持っている人同士をつないでいる

マーケティング活動

  • チラシ配布はもちろん
  • テレビ番組の撮影にも使われるようになった

継続的な利用促進策

人が集い続けるためには

  • 入会者の獲得
  • ビジネススクールの同窓会との包括プラン
    • 夜、卒業生の部室として使ってもらえるようにして、ネットワークを広げる
    • 結果、BIZCOLIの質を向上させるきっかけに
  • コミュニティの育成が必要
    • キーになるビジネスパーソンのまわりに人が集まる
    • キーパーソンが内部にいるように取り組んでいきたい

犬塚/
専門図書館は、今後いかに社会に繋げていくかが求められている。
編集者感覚が求められる、メディアとしての機能を図書館がもつようになってきた。

「ラーニングコモンズ、学習を支援する図書館」山内祐平(東京大学大学院情報学環学際情報学府准教授)

大学へのニーズの変容。知識から問題発見・解決能力へ。

(100年前の東京大学薬理学教室の写真)

  • 100年前と現在、大学の講義室の構造がほとんど変わっていない
  • 大学に求められるものが変わってきた
    • 昔は専門的な知識を習得することで就職できたが、今は専門知識を前提に、課題を発見して解決する能力を求められている

プロジェクト学習が行える「アクティブラーニングスタジオ」「ラーニングコモンズ」

  • 最近では、MITなど、グループワークを行う問題解決型・プロジェクト学習を行える教室が増えてきた。
  • 2007年東京大学駒場キャンパスに日本初の「アクティブラーニングスタジオ」、「駒場アクティブラーニングスタジオ」をデザインした
    • 約2人~12人でグループワークを行う際、必要な人数に応じて組み合わせて使えるテーブルがある
    • 今年10基を追加して、現在は11基の教室でアクティブラーニング型の授業を進めている
    • 大学の図書館はグループワーク(話すことが必須)には使えない
    • 課題もグループ単位で出るため、喋りながら学習する施設(「ラーニングコモンズ」)が必要になる
    • 多くのラーニングコモンズは飲食も可能な居場所となっている
  • 2008年、徳武ホールに「学環コモンズ」をデザイン、飲食可能なラウンジスペースも設置した
    • ロッカースペースは個人に貸し出しをしていない。居ついてしまい、多様な出会いを妨げる学生が出てくるため、プロジェクト単位で貸している
    • 良いプロジェクトから優先して貸し出し、新しいことを起きやすくする

大学の活動そのものが変わるのも重要

  • はこだて未来大学(情報系の単科大学)、研究室がオープンになっているので、打ち合わせが他の人から見える。そのため新たなコミュニケーションが生まれる
    • 「函館国際科学祭」のプロジェクト学習、先生たちが行うプロジェクトのプレゼンを見て、学生が参加するプロジェクトを選べるようになっている
    • 半年間のプロジェクトの後、同じ場所でプロジェクトの発表会がある(今度は学生が高校生に対して)

大学によって上手くいっている例と、そうでない例に分かれる

空間を実装するのではなくて、どういう学習コミュニティにどういう学習をしてほしいか、きちんとイメージする必要がある

  • コンセプトワークを行わずにラーニングコモンズを導入してしまった場合、人は集まってくるが、サークル活動をしてたり、バイトをしてしまう
    • 一度雰囲気が規定されたラーニングコモンズは、二度と元には戻らない
    • 既存の利用者が発するアフォーダンスが、文化として規定されてしまうため(「ここはこういうところですよ」といった具合に)
    • したがって、どういう学習コミュニティにどういう学習をしてほしいかきちんと想定しながらコンセプトワークを行う必要がある

立教大学と関西学院大学の事例

  • 立教大学 池袋図書館の「ラーニングスクエア」
    • 経営学部がプロジェクト学習を行っている
    • 外国人留学生をまじえて、海外に日本企業が出店をする場合のリサーチと出店計画
    • 図書館職員がデータベースの利用法を教えるなど、リサーチの支援を行っている
  • 関西学院大学の「アカデミックコモンズ」
    • 授業外の学生の自主的な活動・プロジェクトを職員がオーガナイズする
    • プログラミングの楽しさを世界に広めるプロジェクト、映像制作のプロジェクト、アイディア創出型のコンテストを行うプロジェクトなど

それぞれ、学生と教員を出会わせて、どういうイノベーションが起こってほしいかのイメージをもって空間を実装して、その上に組織のレイヤー、活動プログラムのレイヤーなどをトータルで設計して初めて学習環境として機能させている

  • 「学生を集めた上で何をするのか」というイメージが重要

「コワーキング、知の共有地」河村奨(OpenSource Cafe/リブライズプロジェクト マスター)

自己紹介

  • 下北沢 Open Source Cafeのオーナー
  • リブライズ ~すべての本棚を図書館に。~
    • コワーキングスペースなどのちょっとした本棚をまとめて図書館にするというプロジェクト
  • コワーキング協同組合の理事
    • コワーキングというスタイルで働いている人間の特徴として、ひとつのことに専業しているというケースはあまりない
    • プログラマー/デザイナー/カフェのマスターと複数の仕事をしている

下北沢 Open Source Cafeについて

  • 下北沢駅から7分。遠いが人は集まる
  • ラウンジ(話しながら仕事をする)と図書室(静かに仕事をする)に分かれている
  • 建物の1Fの駐車場を改装した

コワーキングとは

  • 普通、会社に行って働く
    • 会社:自由がない
    • フリーランス(テレワーキング)で家で働いている人:さみしい・つまらない
  • アメリカが発祥。レストランのようなスペースで話しながら同時に仕事をしたりも
  • 2006年くらいから始まったコワーキング、2000年頃に始まったラーニングコモンズが起源ではと考えている
    • ラーニングコモンズの卒業生が、似た環境を求めてアパートの一室を借りるところからコワーキングスペースが運営されるようになってきたのでは
    • 現在日本国内に拠点が350弱
    • 全世界的にはビジネスデイ1日に4.5件のペースで増えている。

オープンソ-スカフェ(OSSCafe)を作ったきっかけ

  • 勉強会を主催しているうちに、コワーキングスペースが欲しくなった
    • この会場のような、「その場にいる人が同じような興味をある程度持っていて、かつ知らない人がいる中で仕事をする」という雰囲気での生産性って高いのでは、と思った
    • はじめから公共を意識していたわけではない。「オフィスを開放したら面白いんじゃない?」という発想だった
    • 建物1Fの駐車場を改装してカフェに。
    • コワーキングに集まってくる人が色々な提案をしてくれる
      • 愛知で布の印刷工場を持っている人の提案でオリジナルのロールスクリーンを設置した

勉強会・イベント

  • プログラミング関係の勉強会。人が溢れすぎて外で仕事をしている人も
    • 利用者増により、隣の駐車場を図書室にした
    • それまでの利用者が本を寄贈してくれるようになった
    • 200~300冊から始まり、現在は800冊が登録されている
  • コーラを自分たちで作るイベント
  • パソコン記念日
  • ○○カフェ
    • 企業の製品を紹介するイベントなども
  • 8時間耐久の勉強会
    • 徐々にテック系から離れていった
  • 紫外線硬化型のプリンタでスマートフォン等に印刷
  • ソーシャルマラソン(のちに全国区に)

カフェの日常

  • 表のベンチで竹の加工をしている人
  • 奥でゲームをしている人
  • 本格的なチャイを入れている人
  • 線香花火をしている人
  • とはいえ、基本的にはちゃんと仕事をしている
  • カフェに来た翻訳者が置いてある洋書の翻訳をして、出版されたことも
  • 『デザイニング・インターフェイス』の勉強会
    • 大学のゼミのようなスタイル。一章ごとに担当者を決めて発表しながら学んでいる
  • ランチ、たまにはビールを飲むこともある

コワーキング以前と以後

  • 以前は場所探し、イベントや勉強会を行うことが難しかった
  • ラーニングコモンズにも同様のことが言えるが、コワーキングによって、長居ができて、仕事・勉強ができる場所が生まれた

OSSCafeにある色々な「部室」

  • テック系の部室
    • CoderDojo:子供たちにプログラミングを教える道場
    • リブライズcafe
    • 美術部:プロジェクションマッピングなど
    • ボルダリングの部室も
  • 各活動はほぼ日替わりで行われている。20~30の部室があり、現在も増えている
  • 改めて、カフェなのかわからない状態になっている

1人を10人に、10人を100人にする場所が今までなかなか無かった

  • 100人を1000人に、1,000人を10,000人にということではなく
  • 1人を10人に、10人を100人にする場所が今までなかなか無かった(特に社会人にとっては)
  • 駐車場でもできたのだから、もっと施設のそろっている図書館ならあらゆることができるのではと思っている

討議・質疑応答

  • 犬塚/
    遊ぶこと(学ぶこと)と仕事をすることが重なりあってきている時代を我々は迎えている。
    1968~70年頃に提唱された「学習社会」。
  • 岡本/
    働き方が変わってきているが、これは働く場所が変わってきているということを示しているのではと思っています。
    社員の席を固定化せず交流を促進する「フリーアドレス」、更に一歩進めると、社外の人とつながる必要があると考えています。
    BIZCOLIとしては会員企業に対し、「BIZCOLIで仕事をしませんか、他社との出会いもありますよ」と働きかけをしているが、企業側はどうしても社内で、という意識が強いです。
    我々の持っている可能性を活かすとなると、図書館とかBIZCOLIが新しい働き方の受け皿になるのではと期待をこめて考えています。
  • 山内/
    今後はオンラインの学習環境と物理的な学習環境がフュージョンするような時代がくると思います。
    現在、東京大学でMOOCという大規模公開オンライン講座のプロジェクトのリーダーをしていて、COUSERAというサービスにコースを出しています。
    これは、1年半くらい前にできたサービスで、世界中の会員が530万。スタンフォード、プリンストンをはじめ色々な魅力的な大学がコースを展開しています。
    知識習得のレベルであれば、オンラインで映像を見て、宿題をやって、掲示板でディスカッションをして、テストを行えば修了証が出てくるんですね。
    東大は2コース提供している。そのうち1コースは世界140か国以上、4万8千人登録して学んでいる。下は9歳、上は90歳まで。
    登録者の半分は社会人だった。社会に入るとラーニングコモンズに触れる機会がないので自発的にレストランで「ミ-トアップ」という勉強会を行っている。逆に言うと本来これは公共図書館が行うべき内容。
    公共図書館はきちんと社会人がプロジェクト学習ができるスペースを整備すべき時代に入っていると思う。
  • 河村/
    オンラインで学習する環境は増えている。CoderDojoでもオンライン教材がメインになっているが一人でやってもなかなか続かない。何人かで集まって勉強するのが楽しいし効率的だと思う。遊びも学習も仕事も同じことが言える。
    だが最初から仕事でやるのはハードルが高い。なので遊び⇒学び⇒仕事の順でステップアップしていけば良いと思う。リブライズでも近い形になった。
    フェイスブックを告知ツールとして使用しているが、それだけですべてのことはできない。フェイスブックをリアルな世界に持って行ったのがコワーキングスペースだと考えるので、両方を上手く使うのが大事。
  • 犬塚/
    上手に遊ぶ学生が良い結果を生む。
  • 山内/
    だが遊びの段階で力尽きる人もいる。それを見て否定する人もできてきてしまうので、しっかり学習、仕事とステップアップしていった成功事例(100個中2~3個くらい)をちゃんと見せていく必要がある。
    遊び⇒学び⇒仕事までのつながりをきちんと意識しながら活動をデザインすることが必要。
    「楽しそうだから」と、形だけ真似をしてしまうと仕事まで行き着かない。
  • 犬塚/
    学んだことを他の人に伝えるスペースとして、コワーキングスペースの有用性がある。
  • 河村/
    程よいパブリックが必要。ある程度仲間内(20~30人)に発表できる機会があると人間きりっとするじゃないですか。
    そういう場所が常にあるっていうのがコワーキングスペースにとっては幸せなのかと思う。
    パブリックを簡単に作り出す方法が1つある。この場で観客以外にもUstreamで全世界で見ている人がいるかもしれない、という緊張感がOCCCafeでの「ちょうどいい場」を作っているかなと思います。
  • 岡本/
    自分の考えを発表したいという人は確かにいる。だがそれはパブリックに対してというよりも、自分と同じ問題意識を持っている、ある一定の信頼関係を持っている人に、心の奥底の問題意識を話したいという人はいる。
    そういったことを考えると、その場が持つ雰囲気(「ここなら自分の意見を話しても、意見交換してもいいんじゃないか」と思えるような)が大事だと思います。

フォーラムを見た感想

以上でレポートは終了です。
今回はコラーニングの話題を会員制有料図書館の集客、ラーニングコモンズ、コワーキングスペース、というそれぞれの観点からご説明いただきました。
共通して、コミュニケーションについての言及がありましたが、集客、遊び・学習・ビジネスが発展する場として、コミュニケーションは欠かせないことがよく分かりました。
コミュニケーションをハード・ソフトの両面からいかにデザインしていくかが今後の図書館のカギになりそうです。
上記にアフォーダンスの話題がありましたが、まずはコラーニングのイメージを組織内で共有することが第一の課題になるでしょう。
それもまた組織内でのコミュニケーションの話になってきて頭が痛くなるところではありますが、是非今回のUstreamの配信も見ながらまずは身近な人、一人でも仲間を作っていけたらと思う次第です。

   

(執筆:中村拓也)



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